社会保険の壁を整理:106万円・130万円と加入条件、手取りへの影響
106万円と130万円は別の制度
106万円は、特定適用事業所で働く短時間労働者が健康保険・厚生年金に加入するかを考えるときの年収換算の目安です。130万円は、家族の健康保険の被扶養者として認められるかを考えるときの目安です。どちらも「その金額を1円超えた瞬間に全員が同じ扱いになる」という単純な壁ではありません。
※税制・社会保険の判定は、対象年、年齢、学生区分、勤務先、自治体、加入する健康保険によって変わります。以下は2025年分以後の所得税と、2026年時点で確認できる一般的な制度の説明です。最終的な判定は国税庁、年金事務所、加入先の健康保険者に確認してください。
勤務先の社会保険に加入する主なケース
通常の労働者の4分の3以上の週所定労働時間と月所定労働日数で働く人は、勤務先の規模に関係なく加入対象です。4分の3未満でも、2026年時点で厚生年金の被保険者数が51人以上の特定適用事業所では、原則として次の条件をすべて満たす短時間労働者が対象です。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 所定内賃金が月額8万8,000円以上
- 2か月を超えて雇用される見込み
- 学生ではないこと(適用除外に注意)
- 特定適用事業所に該当すること
月額8万8,000円の判定では、原則として残業代、賞与、通勤手当などを含めない扱いがあります。所定内賃金の月額8万8,000円要件は、最低賃金の状況を踏まえて2026年10月に撤廃予定と厚生労働省が案内しています。企業規模要件も2027年以降段階的に縮小・撤廃予定です。実際の適用日は最新の厚生労働省・日本年金機構情報で確認してください。
130万円と健康保険の被扶養者
健康保険の被扶養者認定は、一般に今後1年間の収入見込みが130万円未満であることが重要です。60歳以上または一定の障害者は180万円未満、19歳以上23歳未満で配偶者ではない被扶養者は150万円未満が基準となる場合があります。加入先の健康保険者に確認してください。
勤務先の社会保険に加入する人は、130万円未満でも家族の被扶養者ではなくなります。反対に、被扶養者から外れたからといって、必ず国民健康保険・国民年金になるとは限らず、勤務先の社会保険に加入する場合もあります。国民年金は原則20歳以上60歳未満が対象です。
手取りの計算
健康保険料は都道府県、加入先、標準報酬月額で変わります。厚生年金は標準報酬月額に保険料率を掛け、原則として労使折半です。40歳以上64歳以下は介護保険料も加わります。国民健康保険は自治体、前年所得、世帯人数で大きく変わるため、全国一律の月額や「130〜150万円は必ず働き損」という表現は使えません。
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