社会保険の壁2027年改正|企業規模要件の縮小・撤廃と手取りへの影響
社会保険の適用拡大と「年収の壁」の変化
パート・アルバイトの社会保険(健康保険・厚生年金)の加入条件は、2024年以降、段階的に広がっています。2026年・2027年にも要件の見直しが予定されており、「年収の壁(106万円)」をきっかけに働き方を調整している人には影響があります。
※税制・社会保険の判定は、対象年、年齢、学生区分、勤務先、自治体、加入する健康保険によって変わります。以下は2025年分以後の所得税と、2026年時点で確認できる一般的な制度の説明です。最終的な判定は国税庁、年金事務所、加入先の健康保険者に確認してください。
現在の加入条件(2026年時点)
通常の労働者の4分の3以上の勤務時間・勤務日数で働く人は、事業所の規模に関係なく加入対象です(3/4ルール)。
4分の3未満でも、特定適用事業所(厚生年金の被保険者数51人以上)では、原則として次の条件をすべて満たす短時間労働者が加入対象です。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 所定内賃金が月額8万8,000円以上
- 2か月を超えて雇用される見込み
- 学生ではないこと
- 特定適用事業所に該当すること
2026年10月: 所定内賃金要件の撤廃(予定)
厚生労働省は、所定内賃金の月額8万8,000円の要件を、最低賃金の状況を踏まえて2026年10月に撤廃する方向と案内しています。撤廃されると、週20時間以上などの条件を満たす短時間労働者は、賃金が低くても加入対象になります。
2027年以降: 企業規模要件の縮小・撤廃(予定)
企業規模要件(特定適用事業所の厚生年金被保険者数)も、2027年以降段階的に縮小・撤廃される方向と案内されています。2027年10月に25人以上へ引き下げられ、その後段階的に撤廃される案が示されています。
規模要件が縮小・撤廃されると、これまで「従業員51人未満だから社会保険に入らなかった」中小企業で働く短時間労働者も、加入対象になるケースが増えます。
実際の適用日は、施行を決める法令・政令の内容によって変わります。最新の厚生労働省・日本年金機構の情報で必ず確認してください。
手取りへの影響
社会保険に加入すると、給与から保険料(健康保険・厚生年金など)が天引きされるため、手取りは減ります。その代わり、将来の年金や、傷病手当金・出産手当金などの給付を受けることができます。
「働き損」かどうかは、保険料と受けられる給付、将来の年金額をあわせて考える必要があります。収入が増えても手取りが減るように見えるのは、天引きされる金額と、扶養から外れるタイミングのズレが理由です。
確認すること
- 勤務先が特定適用事業所(現在: 51人以上 → 今後: 25人以上へ変更予定)か
- 週の所定労働時間と所定内賃金が条件を満たすか
- 学生(適用除外)かどうか
- 健康保険の被扶養者から外れるタイミングと、加入先の保険者
会社の総務や年金事務所に、加入の見込みと時期を確認するのが確実です。
執筆・編集: Kyuyoo社会保険チーム
Kyuyoo社会保険チームは、健康保険・厚生年金・被扶養者認定・特定適用事業所など、社会保険の加入と年収の壁(106万円・130万円)を公式資料から整理しています。適用条件は勤務先・契約・年齢で変わるため、個別確認を促す内容にしています。
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